ウォルフィー佐野の即興音楽のすすめ
大切なのは、偶然と必然の調和。今までも、これからも…

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2005年10月19日

魔法の椅子(4) [daily] 15:47


 イェーイ!
 こんにちは。台風の心配も一段落みたいでよかったですねぇ。
さて、椅子の話、まだまだ続きです!
 欲しい椅子が見つからず、がっかりして帰ってきた僕でしたが、他のお店にも行ってみようとネットで検索してみたり、やっぱりあのお店にあった中から一番近い物にしようかといろいろ思い出して考えたりしていました。そう、そのお店にはいろんな椅子があったので、一応いろいろ座ってみたのです。ちょっと高いと思った椅子は、機能的な条件はクリアーしていたのですが、ちょっと大きすぎる感じがしたなあとか、そういえば肘掛けのついているタイプの椅子が結構多かったなあとか、ダイニング炬燵なんていうのは初めて見たなぁとか……。そして、毎回最後に必ず「ああ、あれは座り心地が良かったなぁ」と思い出す椅子がありました。
 そこには、大きな正方形の四隅から小さな2等辺3角形を切り取った8角形のような形のテーブルと、四つの肘掛け椅子のダイニングセットがありました。見るからに豪華そうなその椅子に、一応どんなもんかなぁと思った僕は、まあなんとなく…、本当に何気なく…、腰を下ろしてみたのです。
 ふむふむ、確かにゆったりとした、なかなかの座り心地。でも、これじゃあ場所もとるし、勿論値段も高いだろうからまあ買うことはないだろう。けれど、こんな椅子、いったいいくらぐらいするもんなんだろう?そう思った僕は、ただ単に興味本位で、近くにいた店員さんにたずねてみました。
 「はい、こちらの椅子は、お一つ7万円になります」
 「えぇぇっ!??7万円!?そんなに高いんですかぁ??どうしてそんなに……??」
 「はい、こちらの椅子は、リクライニングできるようになっておりましてぇ……、こちらのレバーを……」
 彼が説明し終わらないうちに、僕はその椅子の背をいっぱいまで倒していました。……。な〜る〜ほ〜ど〜〜!!それはそれは素晴らしい座り心地でした。背もたれがゆっくり倒れていくにつれて、座面が少しずつ前方にスライドし、一番後ろまで倒れたとき、本当に全身の力がふわっとぬけてその椅子にやさしくつつまれているような感覚になったのです。
 よく五感などと言いますが、人間の体には5種類よりもっとたくさんの感覚があります。この椅子に体を預けた時、僕はそのことを再認識しました。深部感覚。それは、筋肉にどのぐらい力が入って、あるいはぬけているかとか、関節がどのぐらい曲がった、あるいは伸びた状態にあるかとか……。たとえば左右の手に持った二つの物の重さを比べたり、目を閉じて両腕を左右に広げ、両手の人差し指を伸ばしてだんだん左右の手を近づけてきて、伸ばした人差し指の指先だけを合わせられるかとか、うつ伏せに寝て両脚を伸ばした状態から、一方の膝を途中まで曲げておいて、もう一方の膝を先に曲げた方と同じ角度まで曲げたところで止められるかとか…。
 この椅子の座り心地は、まさにそんな、人間の体が有する多様な感覚にうったえかける芸術作品のようでした。決して大げさではなく、本当にそのぐらい感動的だったのです。
 それ以来、その椅子のことを思い出すたびにあれはよかったなぁと思いつつ、でも7万円はちょっと高すぎるよなぁ…二つで14万円だもんなぁ……、1万円ちょっとぐらいで最初に僕が欲しいと思っていたような椅子が見つかればいいのになぁ……なんて考えながら、時間は過ぎていきました。
っということで、続きはまた今度。


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